スペシャライズド ルーベは非常に高い快適性を持ちながら、スプリントのようなスポーツ走行にも十分応えてくれる一台として、日本のみならず世界中で人気のモデルです。今回はそんなスペシャライズド ルーベのインプレを海外のyoutube動画に絞ってまとめました。
Giant Defy Advanced vs Specialized Roubaix SL8 インプレッション by BikeRadar
フレームセット

Giant Defy Advanced:
- 前モデルのシルエットを踏襲しつつ、Giant独自のCockpitを採用し、ブレーキホースをフル内装化するなど、より洗練されたデザインに。
- フォークをスリム化しながらも、最大38mmのタイヤクリアランスを確保。
- フレーム重量はMサイズでわずか785gと、前モデルから190gの軽量化を達成。フォークも350gと15%の軽量化。
- 軽量化とエアロダイナミクスを両立。フォークレッグとシートチューブにエアフォイル形状を採用し、ヘッドチューブとメインチューブの接合部はGiant Propelエアロバイクを彷彿とさせるデザイン。
- マッドガード用のマウントやリアガード用のリムーバブルブリッジなど、実用性も考慮。
Specialized Roubaix SL8:

- SpecializedのMorgan Hill風洞実験施設で開発され、Tarmac SL8譲りのエアロダイナミクス性能を追求したデザイン。
- Future Shockシステムの最新バージョンを搭載し、油圧ダンピングとコイルスプリングを採用。Expertモデルには調整機能のない3.2ユニットが搭載されるが、レビューでは硬すぎず柔らかすぎず、路面状況に適したダンピング性能を発揮したとのこと。
- シートチューブ形状とエアロシートポストを刷新し、Tarmac SL8と類似のデザインを採用。
- 最大40mmのタイヤクリアランスを確保し、ホイールベースは1,311mmとGiant Defy Advancedより6mm長い。
- フレーム重量はS-Worksグレードで828gと、Defy Advancedより43g重い。フォークは330gでDefy Advancedより20g軽いものの、Future Shockの重量が450g加わるため、全体としてはDefy Advancedの方が軽量。
- ダウンチューブ下にボトルケージ台座を追加し、トップチューブにはBento Boxマウントを装備するなど、多用途性を向上。
- マッドガード用のマウントも前後に装備。
総評:
Defy Advancedは軽量性とエアロダイナミクスを高いレベルで両立させ、ピュアロードバイクとしての性能を追求したフレームセットと言えるでしょう。一方、Roubaix SL8はエアロダイナミクス性能に加え、Future Shockによる快適性、40mmタイヤクリアランスによる走破性、多用途性を重視した設計となっています。重量面ではDefy Advancedが優位ですが、Roubaix SL8は快適性と多用途性で勝ります。
コンポーネント
- レビューでは公平性を期すため、同等のコンポーネント構成での比較は行われていません。
- 参考情報として、Roubaix ExpertはRival eTap AXS、Terra SEカーボンホイール、アルミ製ハンドルバーとステムを装備し、価格は6,000ポンド。同価格帯のDefy Advanced Pro Zeroは、Shimano Ultegra Di2、カーボンホイール、カーボンハンドルバーを装備。
- 最上位モデルでは、Defy Advanced SL0がSRAM Red eTap AXS、Quarq DZeroパワーメーター、Ksyrium 36カーボンホイール、フルカーボンパーツを装備し、価格は11,499ポンド。同価格帯のS-Works RoubaixはSRAM Red eTap AXS、フルカーボンパーツ、Roval Terra CLX 2ホイールを装備し、価格は12,000ポンド。
- コンポーネント構成と価格を考慮すると、Giant Defy Advancedの方がバリューが高いと言えるでしょう。
ライドインプレッション

Giant Defy Advanced:
- 前世代のDefyよりもピュアロードバイク寄りの味付けとなり、ハンドリング性能が向上。
- スタックハイトが9mm低くなり、よりスポーティなライディングポジションを実現。
- 路面からの振動を効果的に吸収し、荒れた路面でも安定した走行が可能。
- 高速走行時の安定性も高く、長距離ライドでも快適に走行できる。
- TCRのようなレーシングバイクの俊敏さと、エンデュランスバイクの快適性を両立。
Specialized Roubaix SL8:
- Future Shockにより、路面からの振動を効果的に吸収し、快適な乗り心地を実現。
- 荒れた路面や障害物でもスムーズに走行できる走破性の高さが魅力。
- フロントエンドはスムーズだが、リアエンドは硬めのセッティング。
- 大きなギャップや荒れた路面ではリアエンドが跳ねる傾向がある。
- 全体的に、スムーズな路面よりも荒れた路面で真価を発揮する印象。
総評:
Defy Advancedは、ロードバイクとしての走行性能と快適性を高い次元で両立させたモデルと言えるでしょう。一方、Roubaix SL8は、荒れた路面での走破性と快適性に特化したモデルと言えるでしょう。どちらのバイクを選ぶかは、ライダーの好みや riding style によって異なるでしょう。
総評
Giant Defy Advancedは、ロードバイクとしての走行性能を重視するライダーに最適なエンデュランスバイクです。軽量でエアロダイナミクスに優れ、快適性も高く、長距離ライドでも疲れにくいでしょう。一方、Specialized Roubaix SL8は、荒れた路面での走破性と快適性を重視するライダーに最適なエンデュランスバイクです。Future Shockにより、路面からの振動を効果的に吸収し、快適な乗り心地を実現します。
どちらのバイクも、エンデュランスバイクとして高い完成度を誇りますが、Giant Defy Advancedはロードバイクとしての走行性能を、Specialized Roubaix SL8は荒れた路面での走破性と快適性を、それぞれ重視した設計となっています。どちらのバイクを選ぶかは、ライダーの好みや riding style によって異なるでしょう。
補足:
上記はあくまでもBikeRadarのレビューに基づいたインプレッションであり、個人の感想とは異なる場合があります。最終的な判断は、実際に試乗してご自身で確認することをおすすめします。

スペシャライズド ルーベ インプレッション by ジャック・トンプソン
ジャック・トンプソンは、プロのウルトラサイクリストとして、過酷な環境下で長距離を走破することに特化したバイクを求めていました。彼は以前、スペシャライズド・ターマックを使用していましたが、長距離走行における快適性に欠ける点を感じていました。そこで、スペシャライズド・ルーベに乗り換えたところ、その快適性と走行性能に感銘を受け、以来、数々の挑戦でルーベを愛用しています。
今回、ジャックは最新モデルのルーベ SL8 をスペインからポルトガルへの1,500kmの旅でテストし、その性能を詳細に評価しています。
走行性能

高速性: ルーベ SL8 は、エアロダイナミクスを追求したフレーム設計により、非常に高速な走行を実現しています。ジャックは、向かい風の中でもその速度に驚嘆しており、ルーベ SL8 がこれまで乗った中で最も速いルーベだと断言しています。
快適性: ルーベ SL8 は、Future Shock 3.0、パヴェシートポスト、ドロップリアクランプなどの技術により、路面からの振動を効果的に吸収し、高い快適性を提供します。ジャックは、高速道路、舗装路、グラベルなど、様々な路面でルーベ SL8 をテストし、その快適性に非常に満足しています。長時間の走行でも疲労が少なく、体への負担を軽減できる点が、ウルトラサイクリングにおいては非常に重要です。
安定性: ルーベ SL8 は、安定したハンドリング性能も備えています。ジャックは、荒れた路面や高速走行時でも、バイクが安定して走行することを高く評価しています。
多用途性: ルーベ SL8 は、ロードバイクとしての性能を維持しながら、グラベル走行にも対応できる多用途性を備えています。ジャックは、最大40mm幅のタイヤを装着できるクリアランスと、バイクパッキング用の追加マウントポイントを高く評価しています。これらの機能により、オンロードとオフロードの両方を楽しむことができ、アドベンチャーライドやロングツーリングにも最適です。
コンポーネント
タイヤ: ジャックは、35mm幅のスリックタイヤ「モンドタイヤ」を装着してテストを行いました。このタイヤは、ルーベ SL8 の性能を最大限に引き出すために最適な選択であり、低い空気圧で走行することで、スムーズな乗り心地と高速性を両立できると評価しています。
ホイール: ジャックは、ロヴァール・テラホイールを使用しています。このホイールは、タイヤの性能をさらに引き出し、高速走行と快適性向上に貢献しています。
サドル: ジャックは、フェノム155サドルを使用しています。このサドルは、長時間の走行でも快適性を維持できるよう設計されており、ジャックの体格にも合っているようです。
バイクパッキングへの適合性
ルーベ SL8 は、バイクパッキングにも適した設計となっています。ダウンチューブ下に追加のボトルケージマウント、トップチューブにはトップチューブバッグ用のマウントが設けられています。これらのマウントポイントにより、荷物を効率的に積載することができ、長距離のバイクパッキング旅行にも対応できます。
ジャックは、トップチューブバッグのマウントがFuture Shockハウジングに干渉しないよう設計されている点を高く評価しています。これにより、Future Shockの性能を損なうことなく、トップチューブバッグを使用することができます。
総評
ジャックは、ルーベ SL8 を「ロードバイクのピュアリストがオフロードにも挑戦できる、完璧なバランスの取れたバイク」と評価しています。高速性、快適性、安定性、多用途性を兼ね備えたルーベ SL8 は、ウルトラサイクリングはもちろんのこと、ロードレース、グラベルライド、ロングツーリングなど、様々な用途に対応できる万能なバイクと言えるでしょう。
ジャックは、ルーベ SL8 を今後の世界一周最速記録挑戦にも使用することを表明しており、その活躍に期待が高まります。
スペシャライズド ルーベ インプレッション by road.cc
ロードバイク専門メディア road.cc の記者が、ポルトガルで新型スペシャライズド・ルーベ SL8 に試乗し、その性能を詳細にレビューしています。
全体的な印象
新型ルーベ SL8 は、一見すると従来モデルと大きな違いがないように見えますが、フレーム、フォーク、Future Shock、シートポストなど、多くの点が改良されています。これらの改良により、軽量化、エアロダイナミクスの向上、快適性の向上、多用途性の向上などが実現されています。
road.cc の記者は、新型ルーベ SL8 に試乗して非常に感銘を受けており、「世界で最もスムーズなエンデュランスバイク」というスペシャライズドの主張に同意しています。特に、Future Shock 3.0 とパヴェシートポストによる振動吸収性能は素晴らしく、荒れた路面でも快適に走行できるとのことです。
フレームとフォーク

新型ルーベ SL8 のフレームは、従来モデルよりも50g軽量化されています。また、チューブ形状も変更され、エアロダイナミクスが向上しています。フォークも新型になり、エアロダイナミクスと快適性が向上しています。シートステーは、従来モデルよりも65mm低く設定されており、快適性とエアロダイナミクスの向上に貢献しています。
Future Shock 3.0
Future Shock は、ルーベの最大の特徴と言えるでしょう。新型ルーベ SL8 には、Future Shock 3.0 が搭載されています。これは、従来モデルよりもさらに進化したシステムで、ライダーの好みに合わせて調整できるようになっています。
Future Shock 3.0 には、3種類の異なるスプリングレートが用意されており、ライダーの体重や好みに合わせて選択することができます。また、プリロード調整も可能で、ライダーの乗車姿勢や荷物の重量に合わせて調整することができます。
ダンパーも改良され、3つのレベルが用意されています。Future Shock 3.1 はダンパーなし、Future Shock 3.2 は調整機能なしのダンパー、Future Shock 3.3 は調整機能付きのダンパーです。
Future Shock 3.0 は、従来モデルよりも耐久性とメンテナンス性が向上しています。また、すべてのFuture Shockバイクと互換性があり、古いモデルのルーベでも Future Shock 3.0 を使用することができます。
パヴェシートポスト
パヴェシートポストは、路面からの振動を吸収する特殊なカーボンレイアップを採用しています。シートクランプがシートチューブの下の方に配置されているため、シートポストがより大きくしなるようになっています。これにより、路面からの振動を効果的に吸収し、快適性を向上させています。
タイヤクリアランス
新型ルーベ SL8 は、最大40mm幅のタイヤを装着することができます。これは、従来モデルよりも大幅に拡大されたクリアランスです。また、マッドガードを装着しても35mm幅のタイヤを装着することができます。これにより、オンロードだけでなく、グラベルロードにも対応できるようになっています。
バイクパッキングへの対応
新型ルーベ SL8 は、バイクパッキングにも対応しています。トップチューブには、トップチューブバッグ用のマウントが2つ設けられています。これらのマウントは、Future Shock のハウジングに干渉しないように設計されています。ダウンチューブには、追加のボトルケージマウントが設けられています。
ジオメトリ
新型ルーベ SL8 のジオメトリは、従来モデルとほぼ同じです。唯一の違いは、フロントセンターが10mm長くなっていることです。これにより、太いタイヤを装着してもつま先がタイヤに当たることを防ぐことができます。
価格
新型ルーベ SL8 は、5つのモデルが用意されています。価格は、2,500ポンドから12,000ポンドまでとなっています。S-Worksフレームセットのみの価格は、4,750ポンドです。
ライドインプレッション

road.cc の記者は、サイズ49の新型ルーベ SL8 に試乗しました。ジオメトリはリラックスしていますが、だるさを感じることはなく、長距離ライドにも適していると感じています。Future Shock とパヴェシートポストは、バイクに安定感を与え、荒れた路面でもスムーズに走行できるとのことです。
総括
新型ルーベ SL8 は、快適性、安定性、多用途性を兼ね備えた、非常に完成度の高いエンデュランスバイクと言えるでしょう。オンロードだけでなく、グラベルロードにも対応できるため、様々なライダーにオススメできるバイクです。